事 業:ガラスの研磨、蒸着、スパッタリング加工
資本金:4000万円
従業員:男性60名・女性50名
住 所:〒996-0091 山形県新庄市十日町1501-3
電 話:0233-23-3714
ウェブ:www.ahikofinetec.co.jp
小さな挑戦を積み重ねること
~研磨加工に特化しさらに高精度を目指す~
製品課統括課長 今田健一さん
◆どんなものを作っていますか
当社はガラスの研磨加工を中心に事業を行っています。
ガラスの研磨には、レンズのような球面やプリズムのような平面など色々ありますが、現在は平面の仕事が多いですね。
他にも蒸着、スパッタ、切断なども行っておりますし、サングラスに使われる調光レンズや、偏光レンズも手がけています。
メーカーから依頼を受け、当社が研磨や蒸着などの加工を施したものを納める形になります。
製品はすべて国内メーカーに納品していますが、それらを使った完成品は世界各地で使われていますので、当社の加工技術は世界中でユーザーの方々のお役に立っているということになります。
また、当社の特徴としては、完成後の製品検査を、全て目視での検査を行っていることですね。
◆起業の経緯を教えてください
先代の社長の父親に当たる方が始められたのですが、この方は第二次大戦中に東京に居られ、その時にガラスの研磨加工をされていたそうです。
戦災を避けるための疎開で地元の最上に戻り、故郷で引き続きその作業に当たったというのが当社の事業の源流となりました。
当初は一眼レフカメラに使うペンタプリズムやフィルターの加工から事業がスタートしました。
◆最上でお仕事をされての感想は
私自身も新庄出身なのですが、最上人というのは地道にコツコツと仕事をこなす粘り強さがあると思います。
当社の事業は研磨が中心で、より良い製品にしていくために、ひたすらモノに向き合う仕事ですので、そのような気質は向いているとも思います。
若い頃にコンピューター関係を学び、都会でそのような仕事をしていました。地元に帰らなければならなくなった時に同様の職を探したのですが、当時の最上地域にはありませんでしたので、初めて製造業の品質管理の職に就いたのです。
しかし、始めてみると製造業も面白くて今まで続けてきました。
◆製造業の面白さは何ですか
一番は、色々なことを試し、考え、工夫しながらモノを作っていく、そういった試行錯誤も面白いのではないでしょうか。
また、出来上がった製品をお客様に喜んでいただけるという満足感を味わえることも面白さのひとつだと思います。
また、当社の技術を信頼して加工を依頼してくれる企業は全国各地にありまして、北海道から九州まで訪れてお話をさせていただいてます。
大変もありますが、それがそのままやりがいになっていますね。
◆若い世代に何を求めますか
何よりもやる気です。やる気があって、なおかつ明るい性格の方がいいですね。
何をしてきたとかどんな資格を持っているなどといったところは特には求めません。
製品作りは社員同士の様々な関わりの中から生まれるものでもありますから、人間関係について前向きな明るさをもたらしてくれるような人であれば嬉しいですね。
その他には上司や先輩の話をよく聞けることです。アドバイスや、例えば今回の製品はこんな風に加工して欲しいといった指示をきちんと受け止めて理解できること。これはとても大切ですね。
よく聴いて理解し、その通りの加工に結びつけられる能力は、組織としてモノを生産する製造業にはとても大切な資質です。
会社にはいろいろな経験をした上司や先輩がいますから、上手にコミニケーションをとって、彼らの経験から得たものを学びとってほしいです。
新たなことに挑戦する時のきっかけや、あるいは失敗した時のカバーも組織全体で行うのが会社ですから、思い切って挑戦してほしいと思います。
当社はスローガンに「できる、できる、必ずできる。 」という言葉を掲げています。
モノづくりの現場というのは絶えず小さな挑戦の積み重ねですから、できると信じて挑戦する、そんな若い方に来て欲しいですね。