事 業: 計測機器製造
資本金:1000万円
従業員:男性65名・女性45名
住 所:〒996-0053 山形県新庄市大字福田字福田山711-109
電 話:0233-23-5011
ウェブ:www.y-dkk.com
仲間と関わり互いに向上心を
~社員の向上心が会社の強さになる~
代表取締役社長 佐々木 彰さん
◆どんなものを作っていますか
東京に東亜DKKという東証一部上場の分析機器メーカーがありますが、当社は、東亜DKKの製品生産を担当する子会社にあたります。
本社では、計測機器の他にも医療機器を手がけておりますが、当社では水や大気を計測する計測機器を製造しております。
平成2年に新庄の中核工業団地に進出しましたので、今年で25周年になりますね。
◆新庄に進出したきっかけは
生産子会社を設けるにあたって、全国各地を検討したのですが、その時に、最上地方には働く希望者が多くおりました。
人材が集まりやすいなど、製造拠点を展開するにあたって進出に適する条件が多かったためと聞いています。
私自身は庄内の出身で、高校卒業まで酒田に住んでおりました。
東京の本社に長く在籍していましたが、7年前に山形東亜DKKに出向して参りました。
◆この業種を目指した経緯は
私は、就職を考えた若い頃に、計測機器を作っている会社というのはカッコいいなという印象を持ちまして、入社しました(笑)。
本社の前身は電気化学計器という東京武蔵野市で研究所から起こした会社で、現在の社名にあるDKKはその頭文字にあたります。
その後、さらに東亜電波工業という会社と合併して、電気と化学に電波を加え、幅広く分析を行う、総合的な計測機器メーカーとして発足しました。
私が大学を卒業し、就職した頃は、まだ世の中に石油ショックの余波が残っており、就職が大変厳しい時代でした。
しかし、そのような時期でも、漠然とではあったんですが、色々なものを精密に測る機械を作ることに憧れがありました。
◆現代の若者の感想は
直接に社員と触れる機会は意図的に作ろうと、時々社内を回り、若い社員とも話しているのですが、昔ほどモノづくりにこだわりを持つ若者は少なくなっていると思います。
また、一番に感じることは、今の若い方には「偉くなりたい」とか「出世したい」という、私たち世代であれば誰もが普通に抱いていた願望が無いようにも思います。
上を目指して出世するよりも普通の暮らしが出来たらそれでいいと、欲がなく、何となくこじんまりとした印象があります。
もちろん、それは全員ではありません。中には熱意あふれる方もいますので、総じて見た感想としては、あっさりしている印象を受けます。
◆責任が増すことを否定的に捉え、昇進を嫌がる若者も多いと聞きます
はい。ただそれは個人というよりも、時代の雰囲気とか風潮なのかもしれません。
社会全般もそうですが、会社においても自然な人間関係を作ることが難しい世の中なのかもしれないですね。
◆貴社を目指す方に何を求めますか
やはりコミュニケーション力ですね。
自分の世界に閉じこもらずに、色々な人に聞いたり、相談したり、気楽に周囲と関わることができるような方が欲しいと思います。
当社では社員にいろいろな資格を取得していただきたいと推奨していますが、それに対しても若い皆さんはよく応えて、勉強してくれたり、資格取得に挑戦してくれたりしています。とても誇らしいことです。
社員同士のスムーズな関係を促す努力もしておりますし、私もよく社内を回りいろいろな部署で若い社員ともコミュニケーションを取っています。
品質管理検定取得に向けて、先日も社内でセミナーを設けましたし、その後、みんなで試験を受けに行きました。
現在では全社員の半数以上にあたる方が級を取得していますし、そういった「向上心」は社風として保てていると思っています。
◆企業から見た地域の課題は
残念ながら最上地域も人口減少している時代ですから、企業としても危機感は強いですね。
特に若い方がどんどん減っていきこの地で企業が成り立たなくなってしまっては、地域にとっても致命的です。
官民挙げての人口減少対策はとても重要な課題だと思います。