事 業:皮革製品、アクセサリー・小物製造販売
資本金:300万円
従業員:男性2名・女性18名
住 所:〒996-0053 山形県新庄市大字福田字福田山711-112 新庄中核工業団地内
電 話:0233-23-1331
ウェブ:www.luego.jp
最上の特色を強みにしていく
~都会で培った技術やつながりを活かし故郷で創業~
会長 小川 健さん
●どのような会社でしょうか
当社は、財布の専門メーカーです。
財布の他にもパスケースや名刺入れ、ストラップやキーホルダーといった小物など、主に皮革を使った製品を製造しています。
その他には古くなった硬式野球ボールを再生する事業も営んでおります。
ボールをリサイクルすることにより新球製造時に比べ二酸化炭素排出量が大幅に削減され、またコストも削減されます。
再生ボールを通じて野球を愛する皆様と関われるなど、企業活動として最高の社会貢献であります。
夢は再生ボールが公式球として使われるようになることです。
●新庄で創業した経緯は
私は尾花沢市の出身で、学校を卒業した後に、東京の大手製薬会社に就職しました。
そこでは、病院に薬を売り込む営業職であるプロパーをしていました。
その後、様々な縁やきっかけから、大手の皮革会社に転職をしたのです。
その会社では、革細工の職人に原材料の皮革を卸していました。
原材料を販売するだけでは面白くなかったので、製品に加工して付加価値を付けようと、職人の技をこっそりと学んでいました(笑)。
今の仕事につながる技術は、若い頃に仕事を通して身につけたものです。
雪国生まれの私は、いつも心のどこかで故郷の光景を思い浮かべていましたし、いずれは帰りたいと思っていました。
そんな時、肘折温泉で開かれた高校の同級会に参加した際に、会社を営んでいる同級生から「新庄に戻らないか」と誘いを受けたのです。
同じ時期に新庄中核工業団地への誘致のお誘いを受けたことから会社を設立し進出することにしました。
●人との縁がきっかけなんですね
はい。企業の運営には人との縁はとても大切なものです。
製薬会社にいた頃は、病院の医師や薬剤師、看護師とのつながりを大切にしました。
当時、私は標準語を話しているつもりだったのですが、どうしても新庄弁が出てしまい、それが印象的だったらしく、誰からも覚えてもらいやすかったことも幸いしました(笑)。
皮革会社に勤めた頃に取り引きしていた会社とは、今でも付き合いがありますし、当社の創業の後押しをしてくれました。
人生で、人とのつながりや縁は大事にすると良いと思っています。
●これからやってみたいことは
東京など都会のせまい住宅で不満を持っている人も多いですね。
ぜひそういった方、特に手に技を持った職人に、家族みんなで新庄に引っ越してきていただきたいと考えています。
住まいは空き家に住んでいただき仕事は当社から発注します。
都会の人は、地方には仕事がないと思っているかもしれません。
最上地域の企業はがんばって給与を上げて、地方でも豊かに暮らせるという環境を作っていかなくては、人はなかなか増えないと思います。
空き家の利用を図りながら、子育て環境や恵まれた自然を最上地域の強みとして都会の人に向けて発信し、移住を積極的に促していきたいですね。
●若い人へのアドバイスを
社員には、他人よりほんの少しでも優れたものを身につけていこうと言っています。
自分自身に、知識や経験、技術やノウハウなど、ほんの少しで良いから人と差をつけられるものを増やしていただきたいですね。
少しの差をつけるにも、多くの努力をしなければなりません。
それは他のことに向かう自信になりますから、「私にはこれがある」という強みを持ち、常に磨いておくことが大切です。
それに、強みは人に教えてあげることもできるのです。
自分の強みを活かし、教えてあげることで人との縁を作っていくことも大事だと思います。