事 業:ハーネス製造
資本金:1,000万円
従業員:男性4名・女性25名
住 所:〒999-4604山形県最上郡舟形町堀内字立子原1490
電 話:0233-35-2206
ウェブ:www.pascal-ind.co.jp
最上の女性の力をもっと引き出したい
~幅広い品種へ対応することが競争力の源~
工場長 竹澤満寿男さん
●どのような会社でしょうか
当社は、圧着端子と工具の販売及び加工を行っております。
圧着端子とは、電気配線で電線をつなぐ時に使う部品です。電線の末端に端子をかぶせてペンチでつぶし固定するものです。
当社は、もともと圧着端子などの販売、工具の修理を主な事業としていたのですが、取り引き先からの端子にリード線を付ける加工もしてほしいというニーズに対応するため、加工も手掛けるようになり、現在の業務の形になりました。
当工場は、東京にあるパスカルエ業の山形工場として、1977年4月に操業を開始しました。
●山形工場開設の経緯は
当時、舟形町内では女性が働く場所として縫製工場が多くありました。
父と私は、縫製以外の仕事でも地元の女性が働ける仕事を起こしたいと考えていました。
ちょうどその頃、東京の本社の社長が私の伯父と知り合いだったという縁があり、「山形に工場を設置してみたら」という提案をいただいたことがきっかけです。
私は、操業開始の半年前から本社工場に研修に行きました。
学んだことをこの山形工場で実践することから始まり、工場長として今年で42年目になります。
●長年操業していますね
はい。リーマンショックの時でさえも仕事がなくなることなく、従業員を解雇したり休業させたりしたことはありませんでした。
端子は目立たない地味な分野の部品ですが、電気配線がある限り必要とされるものですので、景気の変動に動かされにくく根強い産業と言えます。
価格を安くするために、端子の種類を限定して大量加工生産にシフトすれば、海外メーカーとの競争が激しくなることが考えられます。
その点、当社の方針により、取り扱う端子の種類は幅広く、加工設備も柔軟に対応できるように豊富に揃えています。
そういった幅と対応力が当社の強みだと考えています。
●女性が多い職場ですね
そうですね。女性は出産の時にどうしても仕事を休まなくてはなりません。
それを理由に辞めてしまったり、お子さんが小さい頃など、会社を休まざるを得ない人もいます。
当工場は、もともと地元の女性が働きやすい場所をつくるという目的で始めました。
ですから、女性社員が出産や子育てを理由に休む時には、極力その希望に沿うことで女性が働きやすい職場を実現しています。
また、入社を希望する人についても、「働きたい」とい.う強い意欲を持っていれば、資格や経験はまったく問いません。
「やる気」さえあれば仕事は必ず覚えられます。
子育て中のお母さん方の働きやすい職場であるために、定時で終了し休日はしっかり休む勤務体制や、急病や行事など、子育てに関する休みについて気軽に相談ができる仕組みを作っていくことが、女性の力を引き出すために企業として行うべき大事な点だと考えています。
●どんな人に来てほしいですか
男女問わず言えることですが、地元に暮らしの根を張り、「ここで頑張っていくんだ」という覚悟が決まっている人であれば、その他特に求めることはありません。
当社の従業員は、年齢層も幅広いのですが、特に若い人は、知識の吸収が早く器用ですし、丁寧に仕事をこなしてくれる方が多いですね。
従業員にとって気持ちよく、楽しんで働ける峨場であれば、自ずと会社が求めるレベルの仕事を行ってくれるようになります。
会社は社員の働きやすさや、やりがいのある仕事をするための環境作りに尽力し、社員はそれに仕事で応える。
そういった好循環の関係が、会社の発展のために大切なことだと思います。
それがゆくゆくは地域貢献に繋がっていくと考えています。