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事 業:医療業
職員数:男性26名・女性89名
住 所:〒996-0053山形県新庄市大字福田806
電 話:0233-22-2047


人間への興味が医療の第一歩となる
~精神医療で地域の人々の心の健康を支える~


病院長 医師 池谷龍一さん

 

●新庄明和病院に赴任された経緯は

 私は、静岡県浜松市の出身で、大学進学をきっかけに山形県へ参りました。
医師となってからも、米沢市立病院や日本海総合病院など、山形県内で勤務してきましたので、20年間以上、山形県で暮らしていることになります。

 医師になって初めて立った医療現場が大学病院の救急部でした。そこでは、救急搬送される患者への対応、様々なケースを体験しました。
そのなかには、自死自殺を試みて搬送される方々もおりました。
その頃から、医療現場において、身体の治療だけではなく、精神のケアも重要と思い始め、2年間の初期研修を終えた後、精神科医としての道を選びました。

 医師になった頃から医師不足の地域で働いてみたいと考えていました。
その後、縁あって新庄明和病院へ赴任し、最上地域で生活することになりました。

●精神科のニーズは増えていますか

 はい。そう思います。高齢社会における認知症の増加およびストレスがあふれるこの社会、つまりは、現代という時代に伴って。
そして、たしかに、精神科受診の敷居は低くなってきています。しかし、精神疾患への偏見はまだまだ根強いといえます。

 精神医療に関する負の歴史、たとえば、1975年にジャック・ニコルソンが出演した「カッコーの巣の上で」という映画がありますが、この映画で表現されていたような精神疾患への偏見は、映画の上映から40年経った今でも完全には払拭されていない、と私は感じています。

 重たい精神疾患を持つ患者さん方は、もちろんその病気とたたかっています。また、その病気を患うことで、社会との間で軋礫が生じるときがあります。これが偏見の構図です。
ある意味、精神医療の歴史とは、精神疾患がもたらす偏見とのたたかいでした。
 まだまだ根強く残る精神疾患への偏見、そして一方、ときに精神医療、こころの医療分野は、様々な要素が複雑に絡み合いながら、その需要が徐々に高まってきているような印象を受けます。

●ストレスにはどう対処すれば

 私が考える心構えのひとつは「ユーモア」です。
日々、いろんな大変なことが起きますよね。様々なことを、苦笑しながら、やり過ごすことも少なくありません。苦笑いっていうんですかね。
かすかに笑った後に残る苦さを、こころの内で上手く飼い慣らしていくことは、生きていく上での知恵なのかもしれません。

 英国の小説家であるサマセット・モームが云っています。「人生をおくる上で最上の心構えは、ユーモアの伴う諦めである」。
モームの言葉は、いかにも英国人らしい皮肉めいたものに聞こえますが、ユーモアの本質と大切さを表しています。

●ユーモアは自分を客観視することにつながるような気がします

 そうです。ユーモアは程良い自己観察をもたらし、自分自身と現実世界の連携をもたらすツールでもあります。

●医療を志すのに必要なことは

 一つは言うまでもなく「患者さんを思いやる心」でしょう。
 二つ目は、患者さんに対して「興味」を持てるかどうかではないかと思います。
内科などの身体科と異なり、検査結果の数値などの客観的事実からだけではなく、患者さんの話す内容や話し方、身なりや服装、ちよっとした仕草から、診断・治療に必要なファクターを拾い上げていかなくてはいけません。
その時に大切なのが、患者さん自身と患者さんの話すストーリーに対する「興味」だと思います。
 三つ目は、肉体的にも精神的にもタフなこと、つまりは「体力」。
そのためには、勉強はもちろん大切ですが、音楽や絵画などの芸術、映画や小説で「人間」を描いたものに若い頃から数多く触れること、また、スポーツや課外活動に参加して多様な人間像と触れ合うことが大切だと思います。

●最上地域のご感想は

 食材のレベルが高いですよね。本当に美味しい食生活が送れるところだと思います。

 


 

 

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