事 業:総合建設業、住宅建築
資本金:2000万円
従業員:男性38名・女性4名
住 所:〒996-0091 山形県新庄市十日町6397-17
電 話:0233-22-8017
ウェブ:numazawa-koumuten.co.jp
惚れた仕事に夢中になれ
~事業を通して文化や伝統に寄与したい~
代表取締役 沼澤貞義さん
◆どういった会社でしょうか
当社の基本的な仕事は木造住宅の提供です。
木造建築というのは古来、神社や仏閣など様々な建物がありますが、当社もそう言った建物を多く手がけてきました。
木に関わる建造物のほとんど全てについて仕事をするという企業ですね。
◆企業理念を教えてください
住宅メーカーとしてはなにより建てたものの品質が重視されます。
常にお客様の求める最高の品質の住宅を提供するということを理念として掲げておりますし、それが当社のプライドになっています。
ましてや木造というのは日本の文化や伝統を支えてきた大切な建築技術ですから、途絶えさせることなく未来に伝えたいと思っています。
伝えるためには技術を磨かなくてはならないし、事業としても継続させなければなりません。そんなプレッシャーも感じますが、何より仕事が楽しいんですよ。
第一、私自身が木に関わることや建築というもの自体が根っから大好きですから。
◆創業の経緯をお聞かせください
私は舟形町の出身で、若い頃から大工になりました。
奉公から始め、いろいろと経験して、昭和55年に24際で独立しました。今59歳です。
◆最上地域で仕事してのご感想は
何より最上地域は木材に恵まれていますよね。美しい森林王国です。
金山杉などはもはやブランドになっていますが、そういった近隣の木材を素材とした建築物を作ることに恵まれた環境であることが、最上の特長であると思います。
でも、雪の問題もありますよね。私たちの仕事はどうしても外になりますので、もっと雇用を拡大しようと考えても降雪期間の仕事をどう確保するかというところが常にネックとなります。
そこが降雪地帯で事業を営む者にとっての最大の弱みなんだろうと思います。
そのために当社では、仕事のエリアを最上郡内にこだわらず、山形、仙台さらに関東へと対象を広げています。
一年を通して安定した受注を図ることで、冬期間の最上郡内の需要低下をカバーしています。
そのためには当社の最大の特色となる技術力を益々みがき、同業他社との差別化を図っていかなければなりません。
日々仕事を通して、自らを高める努力が必要なんです。
以前に、東京の真ん中の高級住宅街に茶室を建てさせていただいた経験があります。
当初の計画では京都の大工さんが請け負う話だったようですが、それが覆り注文をいただけたことは、当社を認めていただいた結果なのだろうとありがたく思っているところです。
◆創業の際にご苦労されたことはありますか
もちろん様々苦労はありました。
でもそれは、どんな業種でもあることだと思いますよ。
ただ、最上地域に限ったことではありませんが、新しく何かを始めた者に対して「出る杭を打つ」と言うような気質は、確かにあるようにも思います。
でも、いまさら気質を非難しても仕方ないですし、変わるものでもありません(笑)。
そういうことにあれこれ思い悩んでも仕方がないし、若い人にはむしろはね飛ばしてやるぞという気概を持って欲しいですね。
頑張る人への応援の声ぐらいに受け取って、とにかく仕事に夢中になって欲しい。
実績なり腕なりを、周りが認めるくらいになれば、誰も何も言わなくなりますから。
◆最近の印象に残ったお仕事は
私が小学3年生の頃、近所に新しく家が建ったんですが、その家の階段が特徴的で、子どもだった私の眼に強く焼き付いたんですね。
それは私自身が大工を志すきっかけとなったお宅なのですが、昨年たまたま、建て替えの依頼を受けまして、感無量でした
施主さんとお話して、新築の家には、私にとっての思い出であるその階段の材料を、壁材のモニュメントとして使わせていただきました。
こういうことも、この大工という仕事をしていての幸せな巡り合わせと、感慨深く思っています。