◎タバコをやめたいと思っている方へ
タバコは病気の原因の中で最大の予防できる単一の原因(WHO)とされ、日本の喫煙率も年々低下してきました。
しかし,先進諸国の中では欧米と比べ、まだまだ日本の喫煙率は高いのが実情です。
また最近の傾向として若い女性の喫煙率が上昇していることが問題となっています。
WHOの統計では日本国内で年間10万人もの方々がタバコが原因で亡くなっていると考えられます。
これは交通事故死亡者数の10倍以上もの数字です。
◎なぜやめられないの?
日本国内でも健康増進法の施行など、嫌煙運動が盛んになり,喫煙者は肩身の狭い思いをしなければならない機会も多くなってきました。
今までに何度か禁煙にチャレンジした人も、なかなかやめられないのがタバコです。
なぜでしょう?
それは喫煙の本質が「ニコチン依存症」だからです。
ニコチンは脳に直接働きかけ、それなしではいられない「依存」状態を作り出します。
タバコをやめれば、体内のニコチン濃度が薄まるため、脳は再びニコチンを欲します。
このため、またタバコが吸いたくなるわけです。
これは覚せい剤などの麻薬の中毒症状と基本的に同じメカニズムです。
ニコチン依存症から離脱するのは、並大抵の努力では乗り越えられません。
禁煙者が増えれば、病気が減り、病気が減れば医療費も下がる。
これに気づいた厚生労働省は、ようやく重い腰をあげてくれました。(遅すぎた感はありますが)
日本でも「ニコチン依存症は病気である」とやっと認められ、禁煙治療に健康保険が使えるようになったのです!
◎「貼る」ニコチンパッチ製剤と「飲む」チャンピックス
ニコチンパッチ剤では皮膚に1日1枚を貼付することで、ニコチン成分が徐々に持続的に体内に供給され、離脱症状を軽減することができます。
パッチ剤は3種類の用量があり、初めは高用量を貼付し、しだいに少なくしていき、約2カ月でパッチなしで禁煙ができることを目標とします。
また、飲む禁煙補助薬「チャンピックス」が平成20年5月より発売になりました。
当院では原則的に「チャンピックス」を使用します。
ニコチンパッチより成功率が高い事が報告されているからです。
ニコチンパッチよりさらに高い禁煙成功率が報告されており、またパッチでは皮膚がかぶれてしまう皮膚の弱い方には朗報です。
チャンピックスは原則3ヶ月の治療期間を要し、2週間毎の診察が必要です。
詳しくはファイザー製薬のHPをご覧下さい。
現在は禁煙外来初診の方は、特別な希望のない場合はチャンピックスでの治療を勧めております。
◎いくらかかるの?
禁煙治療は、すべての医療機関で健康保険が使えるわけではありません。
当院のように、必要な一定条件を満たした医療機関においてのみ、保険診療が認められています。
こくの医院は敷地内禁煙の宣言、呼気中CO濃度測定器の設置などの必要条件を満たしており、保険診療を当局から承認されております。
おおよその目安ですが、3割負担の場合、2週間毎の診察で自己負担分は1回3,000円程度です。
1ヶ月約6,000円程度なので、タバコを1日1箱吸う方なら、1月のタバコ代約9,000円と比べても安いですね!
◎タバコをやめてみたいんだけど・・・
まずは当院にいらして下さい。
タバコの害について正確な知識を持っていただき、診察を受けた上で適切な禁煙プログラムを開始いたします。
これまでにも多くの方が禁煙に成功しています。
午後の診察時間帯ですと比較的ゆっくりお話ができるので、午後の受診をお勧めします。
「いままで何度も禁煙にチャレンジしてもうまくいかなかったけど,今回はラクにやめられた!」「ごはんがおいしい」「体が軽くなって健康な自分を取り戻せた!」など、多くの喜びの声を外来で耳にします。
さあ、迷っていないで、自分のためにも、ご家族のためにも、職場の仲間のためにも、禁煙外来でお待ちしております!