シナリー化粧品エムズドゥ販社 スカイ・ブルー営業所 所長。
東京から鮭川村に嫁ぎ、一時は4世代同居の大家族で4人の子どもを育てている。
長男のアレルギーがきっかけになって、脱石油で天然由来のシナリー化粧品の良さと出会う。
最上地域ではこれまでなかった「オーガニック&ナチュラルフェスタ」を開催するなど、自分が大切にしたいことをシンプルに追求するナチュラリスト。


"周りを気にせず、本当に自分が大切にしたいことを見つけることが夢の近道だと思いますね。
本当に大切にしたいことなら、多少大変でも絶対に続けられます。"

"ただ、やっていく中で「あれもこれも…」と欲が出てきてしまいますが、そこは敢えて削ぎ落として、シンプルを追求していくのが一番なんじゃないでしょうか?迷った時は原点に立ち返る。
私の場合、夢の先には子どもたちの笑顔があります。夢の先を思い描くのも大事なことかもしれませんね。"


Q.どんなお仕事をしていますか?この仕事に就いたきっかけは?

化粧品販売店で所長をしています。
当社の商品の特長は、とにかく素材にこだわっていて、環境に配慮しているということ、天然由来のものを原料にしているということなんです。

私には4人の子どもがいますが、長男が生まれつき肌が弱くてアレルギー体質だったので、色々な薬を使っていたんですが、なかなか良くならなくて…。「この子は生涯ずっと薬を使った生活を送るのかな…」と不安に思っていました。
出産後に銀行のパートの仕事を少ししていて、それがきっかけで今一緒に仕事をしている社長と出会ったんです。
私も最初は半信半疑でしたが、アレルゲンを排除していく生活の第一歩として、まずは子どものものから使い始めていきました。

すると、しばらくして子どもの症状が徐々に改善していったように思いました。
私自身もアレルギーがあって、花粉の時期なんかは目が腫れて大変でしたし、年中不調が続いていたのに、気が付いたらそれが無くなっていったのには本当にびっくりしました。

今、長男は高校3年生になりますが、生まれたばかりの頃には薬がないと大変だったなんて思えないくらい、肌は丈夫になりましたし、とても健康的です(笑)。
実際にこうした経験があったからこそ、その良さや魅力をもっと知りたい、多くの人に知ってもらいたいと、この仕事を始めました。
 

Q.充実していると思うことは?

環境を第一に考える当社の企業理念が、私にはとても納得できることだったんです。
私の場合、この仕事を通じて自分がやりたかったことや目指していたことを叶えることができたように思います。
夢や目標があるって、こんなに毎日が楽しいんだと思う日々を送っていますね。
お客様から、「鈴木さんに会えてよかった」「良いものに出会えてよかった」とおっしゃっていただけるのがとても大きな力になります。

また、仕事を通じて知り合った方々と協力して、環境をテーマにしたイベント「オーガニック&ナチュラルフェスタ」の開催を実現することもできました。
こういうイベントで新庄・最上の良さを発信していくことが夢の一つでもありましたから、本当にうれしかったです。
平成26年に始まって今年で3回目を迎えることができました。

これは、「衣・食・住」をテーマに、安心安全でナチュラルな生活の提案をされている山形県内の有志が集まって開催したイベントで、この地域ではこうしたテーマの催しは初めてだったんです。
実行委員が何回も集まり、他ではどのようなスタイルで開催しているのかを参考に、それぞれが知恵を出し合って進めていきました。こ
れがきっかけで、生活スタイルをどう選択するかで、心も体も環境も元気に暮らすことができるということに関心を持ってくれる人が少しでも増えてくれればいいなと思っています。
来場された方々や出店者のみなさんお一人お一人の気持ちでこのイベントが作り上げられていると感じることがうれしいことの一つですね。

開催までには、協賛金を集めたり、出店者を募ったりと、本当に大変なことが多かったです。
チラシを作って配っても、「当日、本当にお客さんが来てくれるのかな?」と急に不安になったりすることも。でも来てくださった方々の笑顔が、それまでの苦労や不安を一気に吹き飛ばしてくれるんですよね。
「やって良かった、また来年もがんばろう」と思う瞬間でした。


Q.価値観を広げるための心がけは?

家族から「化粧品の販売なんて…」ということで、最初すごく反対されたことですね。
外で働くこと自体に反対されたわけではなかったんですけども、「他にももっと仕事はあるだろう」という感じで言われましたね。
思い込みっていうか、自分たちがよく知らないものに対しては「ダメだ」っていう決めつけのようなものだった気がします。
自分の思いがなかなか伝わらずに苦労しましたね。

でも自分なりに信念をもって始めた仕事でしたし、周囲に色々言われても、あきらめる気にはなりませんでした。
数年たって、それまですごく反対していた夫の両親も応援してくれるようになったことは、自分にとってとてもうれしいことでした。今では一番の応援者の一人ですね。


Q.リラックス方法は?

仕事がらお客様と会話している時間が多いんですけども、人と話をしている時間は、私にとっての一番楽しい時間かもしれないですね。
あとは、お気に入りの入浴剤を入れてゆっくりお風呂に入る時間も大切にしています。
今は4人の子どもたちそれぞれの部活動もありますので、その応援に行くのも楽しみの一つになっているかもしれないです。
 

Q.将来の夢や目標は?

今の仕事は、ここでしかできないというものではなく、どこででもできるものです。
旅行を兼ねて、色々な場所に行ってたくさんの方々と出会って、環境に優しい生活スタイルなどを広めていけたらなぁって思っています。
こうして目標を持てる自分があるのは、社長との出会いがきっかけなんですが、誰かの幸せのきっかけを作ることができる女性になりたい、社長は私の尊敬する人の一人であり、憧れの女性です。

それから、仕事を続けながら、一方で、心身ともにリラックスできる癒しの空間「ナチュラルハウス」のようなものを作って、最終的には自給自足の暮らしをするのが夢かなぁ(笑)。


Q.日頃、心がけていることは?

「ここに来て良かった」と思ってもらえるような、心地よい居場所づくりに気を配っています。
私を見て「この人みたいになりたい!ここの化粧品を使いたい!」と思ってもらえるのが理想ですが、それはなかなか難しいですね(笑)。
決して無理強いはしませんし、情報があふれる時代ですから、来店されたご本人だけでなくその方の大切な人が笑顔で暮らせる選択ができるよう、正しい情報をわかりやすくお伝えすることを心がけています。
商品説明だけでなく、お客様が抱える悩みをしっかりと聞くことも大切なことだと思っています。
 

Q.最上地域の好きなところ 嫌いなところは?

自然が豊かで、春夏秋冬を肌で感じながら暮らせるところが大好きです。
そういう地域では、子どもたちも明るく元気に育っていきますよね。

それに、家族や地域のつながりがあるのもうれしいことだと思いますね。
特に地域のつながりは、都会ではなかなかあり得ないことです。
私は東京の出身ですが、もともと田舎での暮らし、しかも大家族にあこがれていたんです。
長男を出産するまでは東京で暮らしていたんですけども、鮭川に戻ることになった時は、夫より私のほうが喜んだくらいです(笑)。

嫁ぎ先は、一番多い時は私も含め4世代同居の 人で暮らしていましたからにぎやかだったですよ。
実際に、自宅の周りには山があり、湧き水があり、空気も良くて本当に幸せです。
この景色は絶対に子どもたちに残していきたいと思いますよね。

大家族での暮らしは、正直大変だと思うこともありましたが、うれしいことがあると全員で喜べるし、悲しいことは全員で分け合えるので、自分の子ども時代には味わったことのない家族の形を経験できました。
大勢の中で子どもを育てられることも幸せだと思います。
でも、雪はちょっと大変ですよね。それと、その地域に馴染んで打ち解けるまでの時間は、少しかかるのかなぁと思います。
環境面では公共の交通手段が少なくて、「車がないと生活がしづらい」という点が「エコじゃないなぁ」と残念に思いますね。
 

最上地域の女性へメッセージ

子どもが小さいうちは、なかなか自分の時間を確保するのは大変なことだと思います。
でもいつか子どもは大きくなり、親元を巣立っていきます。自分の時間が持てる時がいつか必ずやってきます。
それに向けて、日頃から「将来こんな仕事がしたい」とか「こうなりたい」っていう、自分なりの夢を膨らませていきましょう。

今は自分の好きなことを仕事にできる時代になったと思います。
スタートする年齢なんかも、遅いとか早いとか関係ないと思いますね。
自分が大切にしたいことを見つけて、自分の夢を実現するために、どうぞ毎日を楽しんでいきましょう。